2012/07/09

『週刊東洋経済』でLGBT特集!

7月9日発売の『週刊東洋経済』(7/14号)で、「知られざる巨大市場 日本のLGBT(性的マイノリティ)」が特集されています(pp.122~135)。日本の経済誌にLGBTをテーマとした記事が掲載されるのは初めてとのこと。ビジネスパーソンの皆さんにもLGBTに対する認識を深めて頂くためのコンパクトなLGBT概論となっています。

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主な見出しは次のとおり。

◇ 日本企業は知らぬ間に「人材の宝庫」を見逃している
  優秀なLGBTに照準 先進企業の手厚い支援

◇ LGBTの法整備では後進国の日本の現実
  欧米で増える同性婚 日本では法的に「存在せず」

◇ LGBTと家族が抱える医療・介護・住宅の問題

◇ 社会人&学生50人に聞いた 日本のエリートLGBTの本音
  
  [社会人編] 理想と現実の落差は大きい 家庭でも職場でも
  カムアウト困難 企業が気づかないLGBTの存在
  
  [学生編] 東大に公認LGBTサークルが誕生 自分の将来を
  果敢に切り開く 優秀なLGBT学生たちのパワー

◇ インタビュー マツコ・デラックス

特に最後から2番目のパートでは、東京大学LGBT団体である「ぽるた・るぶら」(社会人中心)および「UT-topos」(学生中心)のメンバーがインタビューに応じてくれました。ぜひご一読ください。

(KEN)
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2011/12/20

プエルトリコ

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初レポートの題材がニューヨークではないというのも変な話だが、今年二回目の滞在になるプエルトリコのサンファンについて記そうと思う。

皆さんは、プエルトリコと聞くと、どんなイメージを持つだろう。昨年にカミングアウトしたリッキー・マーティンの出身地!?カリブ海の常夏の島であるプエルトリコは、マイアミやキューバより南に位置し、降水量の違いはあれど、年間を通して基本的には摂氏25度以上である。そのため、ニューヨークが零下になっている真冬でも、充分に泳げる気候である。しかも、ニューヨークからはフライトで約4時間のため、週末に気軽に行けるビーチリゾートという感じである。また、米国領のため、現地で話されているスペイン語に加えて英語も勿論通じるし、米ドルが使われている上、米国の携帯はそのまま使えるし、米国内からの移動であればパスポートは不要というのも心強い。

さて、自治領であるプエルトリコの政治経済の中心都市はサンファンであるが、この都市は、多くの旅行者が訪れる観光都市でもある。観光のハイライトは、綺麗なビーチ(写真1)に留まらない。プエルトリコ料理は、ユニークな料理が数々あるが、地元の人もよく食べるというのは、Mofongo(写真2)という粉吹き芋のジャガイモをベースとして、角切りのポーク、チキン、カニ、牛肉またはエビ等を混ぜて作られた料理である。非常に香ばしく、病み付きになる味であるが、暑いところにありがちな高カロリーな食間なので、食べ過ぎには注意かもしれない。

また、もう一つの観光ポイントは、UNESCO世界遺産にもなっているオールド・サンファンの街並み(写真3)である。プエルトリコは、旧スペイン領であるため、南欧のような美しい街並みが広がっている。また、過去に軍事的拠点としての役割もあったことから、複数の要塞(写真4)もたっている。その他にも、各ホテルに併設されたカジノ、ダイビング等のウォータースポーツ、熱帯雨林の中を散歩などやることは沢山あり、家族連れ、カップル、一人旅などどんな形態でも楽しめる。

このブログの読者にとっては、ここからが本題かもしれないが、プエルトリコのサンファンには、ゲイの旅行者向けにとっても面白い観光地かもしれない。プエルトリコは、リッキー・マーティンの故郷だけあってか、ラテン系の濃いめの顔立ちの方々が多い。週末になると、ゲイクラブやバーは大いに混み合う。最近人気のクラブは、Heaven & HellとCirco(写真5)の二つとのこと。筆者は、一回目の滞在時に連れの女の子と後者に行って見たが、ニューヨークのクラブと遜色のないオシャレなものであった。ただ、プエルトリコ人は夜更かしなようで、クラブに人が集まるのは、少なくとも午前1時以降とのこと。出会いを求めている人は、第二のリッキーマーティンを探してみるのもいいかもしれない。(G)
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2011/10/30

台北同志遊行2011(台北プライドパレード2011)

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香港から足を伸ばして、Porta Rubraと同じく2003年に始まり今年で9回目を迎える、10月29日(土)に行われた「台北同志遊行2011」に参加してきました。「同志」とは、元来文化大革命時代の中国で、一般大衆がお互いを呼び合う呼称として使われてきましたが、今ではもっぱら「同性愛者」を指します。「男同志」ならゲイ、「女同志」ならビアンといった具合です。

さて、台北のパレードですが、今回の参加は二回目。前回は一昨年2009年に行ったのですが、世界各国のメディアが多く訪れて大いに盛り上がったため、今回もかなり期待度が高かったのですが、2009年に比べると、やや盛り上がりに欠けた感が否めませんでしたが。それなりに大規模ではあり、多彩なLGBTだけでなく、LGBTをサポートする団体や家族などの姿も見られたのですが、何か前回参加した時とは少し違った印象を受けたのです。

私の感じた違和感を物語ってくれたのが、ゲイである現地の友人たちの反応でした。「パレード、行かないの?」と聞くと「行かないし関心がない」「せっかくの週末にわざわざ行く必要がない」「そもそも知らなかった。宣伝が足りないよ」という、いささか冷たい反応。せっかく来たのに、盛り上がるのは観光客だけなのでしょうか。彼らからの話をよく聞くと、もはやゲイであることが台湾ではそれほど珍しいことではなくなりつつあり、普通のゲイである、ということがパレードに行って自己主張をする理由ではなくなりつつある、という感触でした。

そんなことより、彼らの関心事は、次期総統選に出馬する蔡英文・民進党党首がレズビアンかどうか、という点に移っていました。台湾独立をモットーとする民進党だけに、LGBTの総統が生まれたら、「台湾同志国」になってしまうかも、という期待すら抱かせます。その意味で大陸出身学生が掲げた「我們來解放同志(LGBTの同志を解放しに大陸から来た)」というプラカードにも、ブラックジョークとして笑わされました。

今回のパレードに話を戻すと、プラカードを掲げてメッセージを主張する人たちの中に、LGBTである障害者や先住民、また、トランスジェンダーやインターセックスなど性自認の問題を抱える人々も目立ちました。LGBTの中にあるマイノリティ、少数派の中の少数派が主張の担い手に変わりつつあるのでしょうか。ゲイであることは、日本や香港ではまだまだ公にしにくいものです。単にゲイであることがもはや主張のモチベーションとならない台湾では、LGBTを取り巻く状況が一歩先を行っているようです。同性結婚もアジアで最初は台湾かもしれませんね。

なお、私は行きませんでしたが、パレードの後のアフターパーティーや各種の関連クラブイベントは、それなりに盛り上がっていた模様。かつてヒットした台湾版ドラマ「花より男子」を地で行くノリで、まだまだ台湾は熱いと感じた次第です。(GINZA aka kazu)

関連リンク:http://twpride.org/
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2011/10/25

Wax in the City

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ときは80年代前半、日本もドイツ(西)も元気だった時代、衝撃的な出来事が日本列島を襲いました。

ドイツ語圏にしてはめずらしく世界的にヒットしたバンド「NENA(ネーナ)」が来日。女性ボーカルNENA嬢は、その愛らしいルックスでお茶の間でも人気者に。まだあどけなさが残る女の子を一目見ようと、何時間も前からテレビの前で待っていた洋楽フアンも多いのでは。世界各国の音楽チャートを総なめしたとあって実力は期待通り。歌詞は意味不明、メロディーも日本人好みではないけれど、ブラウン管から流れる異国のビートに日本中が酔いしれたものでした。とそのとき、衝撃的な光景を目の当たりにするのでした。ノリノリのNENA嬢が腕を振り上げると、見えてしまったのです、生い茂ったあれが。それ以来「NENAわき毛事件」は休み時間の話題となりましたが、お茶の間ではタブーとなったのでした。

20代半ばの僕はこの頃のNENAをリアルタイムでは知りませんが、ドイツ人女性とわき毛の問題は長年のテーマです。当時16歳、まだ夏の暑さが少し残るころ、これからはじまる新学期に胸を膨らませ学校に行くと、僕の前の席に座ったのはシュテファニーちゃん。ノースリーブでへそ出しルック、腰には蝶のタトゥーという戦闘的な格好で、それだけでも見応えがありました。「アメリカの連邦制とドイツの連邦制の違いについて、誰かわかる人」と先生が質問すると、元気よく手を挙げた彼女のわきには、黒いものが…。見える場所の毛の処理は欠かさない日本の女の子を見慣れていた僕は衝撃を受け、できるだけたくさんの友達へ手紙で報告したものでした。あるとき酔った勢いで(ドイツでは飲んでもOK)当のシュテファニー嬢にわき毛ポリシーについて訊ねてみると「民主主義と平和の象徴なのよ!」と言われたのをよく覚えています。そんな彼女はいまや社会民主党青年部(Jusos)で活躍中。極めればいいことがあるものですね。

あれから9年、Tシャツ・ジーンズ・スニーカー・リュックサックが制服だったドイツ人も進化を遂げ、街のオシャレ度は先進国並みにアップ。気を使うのは外側だけに留まらず、すね毛、腕の毛、それどころか下の毛もつるんつるんに!某人気番組に名前が似ているワックス脱毛サロンチェーン「Wax in the City」は全国各地で大盛況。つるんつるんブームは男性にも押し寄せ、男性のムダ毛処理は出来る男のエチケットに。少し前まではわき毛や下の毛処理はゲイ男性の秘かな楽しみでしたが、いまやノンケもゲイもIntimrasurがトレンド。ある雑誌の調査によると、20~35歳の男性の70パーセントはわき毛を処理し、そのうち半数は下の毛も完全に処理、もう半分は下の毛を部分的に処理しているとのこと(出典は下部リンク参照)。生え始めからずっと剃っているティーンは、自分の体に毛がある状態を見たことがないのだとか。慣れというのは恐ろしいもので、先日テレビで体操の大会を見ていたとき、ドイツ選手に毛がないことよりも、日本人選手の逞しいわき毛を見ながら「この人たち、下もボーボーなのだろうか…」と気になってしかたがなかったです。

これだけ多数の人が「パイパン」傾向にあるのはヨーロッパ内でもドイツが突出しているようです。「女性らしさ」の呪縛に囚われない女性解放運動の時代から一世代経て、もう一度、反動的に「女性らしさ」を求める時代が来たのでしょうか。あるいは逆に、剃るという選択肢は女性だけでなく「男性自身」も解放したのでしょうか。よくわかりませんが、とにかくドイツでアバンチュールを楽しみたい貴女、それから貴方、夜遊び前はWax in the CityへGo! (DG)


参考(ドイツ語):
http://lifestyle.t-online.de/intimrasur-unten-ohne-auch-fuer-maenner-im-trend/id_42427126/index
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2011/10/23

中国におけるセクマイへの「結婚圧力」

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中華圏と一言に言っても台湾・香港・大陸中国では隔たりの大きいものですが、特に大陸中国のセクシュアル・マイノリティーにとって、欠かすことのできないキーワードが「結婚圧力」です。セクマイが両親や親族から結婚を強いられるそれは凄まじいプレッシャーのことです。30年にわたる一人っ子政策の結果、両親、そして4人の祖父母の期待がすべて一人っ子に注がれている点を如実に反映しています。

儒教の本場である中華圏においては、親の意見が成人した子に与える影響が日本より遥かに大きく、また「家」の継承こそがあらゆるイデオロギーに先行する最優先課題であるため、結婚のプレッシャーは日本人が想像するよりも強くなるのです。ジェンダーやセクシュアリティについて果敢に問題提起を行っている中国社会科学院の李銀河氏によれば、大陸中国のゲイ男性の三分の一が既婚者であるとか。このような社会情勢の中では、ゲイとレズビアンが、子の結婚という強迫観念に取り憑かれた両親を安心させるために「友情結婚」を模索するのも、当然の成り行きと言えます。

香港に住んでいると、既婚ゲイの人が多い印象はありませんが、親の目を気にしてか、妻と子供とは家庭内別居しながら逞しく(?)ゲイバーの店子を続けている福建省出身の知り合いが一人います。また、相当の勇気を振り絞ってカミングアウトした母親から、40歳を過ぎて「一度女性も試してみなさいね」と避妊具をプレゼントされてしまった友人は、内モンゴル出身です。(しかもその避妊具は日本製だったと聞いて非常に複雑な心境になりました。ちなみに、香港では「岡本」が薄くて破れず気持ちいい高級避妊具ブランドとして確固たる地位を築いています。)

中華系ゲイの偽装結婚の模様を描いた「ウェディング・バンケット」が公開されたのは1993年ですが、大陸での状況は20年近く経った現在でもなかなか厳しいようです。前出の李銀河氏が何度か全人代(中国の国会に相当)に同性結婚法案を何度か提出していますが、事実上黙殺されているのが現状です。今後LGBTに対する「結婚圧力」が和らいでいくのか、中国の人口政策を行く末を含め注視してゆく必要があると感じています。(GINZA aka kazu)

参考(中国語):
http://big5.jiexieyin.org/show.aspx?id=290&cid=9
http://club.kdnet.net/dispbbs.asp?boardid=1&id=6597951&page=1&1=1#6597951
Hong Kong | Comments(0) | Trackback(0)
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